2021年楽曲10選 & 2021年アルバム9選
おれの答えはこれや。
2021年楽曲10選 & 2021年アルバム9選です。
レギュレーション
・2021年1月~12月に初めてフル音源がリリースされた楽曲から選出
・アーティスト、作家、かぶりは極力避ける
- 1. インビジヴル Fushi
- 2. まっしぐら恋心 夜光性アミューズ
- 3. ワンルームニトロ 西憂花
- 4. ニュートンダンス ナユタン星人×Chinozo
- 5. -ize 2021 r-906
- 2021年アルバム9選
- 6. 運命開花 空白ごっこ
- 7. 夜光 三月のパンタシア
- 8. 僕たちの 神様、僕は気づいてしまった
- 9. Lost ReoNa
- 10. 瓦礫の塔 kemu
1. インビジヴル Fushi
音楽:Fushi
ボカロックのど真ん中を征く楽曲。
誇張など必要ないほどに格好良い。
ギターが常に動き回っています。
勢い、熱量が最初から最後まで迸っていて、どこを切り取って聴いても圧というか迫力がすごい。
曲の終わりに向けて昇っていく間奏が好きすぎるのですが
間奏開始の1:50の時点で上げてくぜ!感に溢れているのに
2:01でギアチェンジ!!からの
2:06で最後にもう1発!!!
で上がっていくところが2021年、至高の間奏ランキング堂々の第1位です。
2:22には跳びポも完備されています。
バルーンさんがニコニコに帰省してなかったら2021秋ボカコレで実質1位でした。
MVの話をすると、動画担当の藍瀬まなみさんが曲に合わせて歌詞を出すタイミングが上手すぎて見ていて視覚、聴覚の面で非常に気持ちが良い。
2. まっしぐら恋心 夜光性アミューズ
作詞:かざみりか 作曲・編曲:青柳諒
夜光性アミューズ(やこうせいあみゅーず)
通称:よるあみ
”眠れぬアナタをご招待”
2021年4月にZeppHanedaにて衝撃的なデビューをした。個性派5人組アイドルグループ。
まっしぐら恋心の配信サイトでのアートワークになっているイラストを手掛けられているちょん*さんのファンでして、そこからよるあみを知りました。
最初はVtuberか?と思ったのですが、どうやらアイドルグループらしいということで
ものは試しに聴きに行ったところ曲がつよかったのでリピートしているうちにハマりました。
他の曲も良い曲しかない。
ワンマンライブにも参加して、今年行ったライブで聴いた曲の中でまっしぐら恋心が1番楽しかった。
恋愛についての真っ直ぐな気持ちが綴られた歌詞が本当に良すぎます。
1:39からのよるあみの白色担当、白空こあいさんのソロが最高で聴くたびに脳が蕩けています。確実に。
そろそろ無形文化財に登録申請をした方が良い。
良い曲しかないのに音源リリースがまだそこまで多くないので、来年にはリリースをお願いいたします運営さま。
メンバーでは白色担当の白空こあいさんと水色担当のみぽたぽたさんが推し。
3. ワンルームニトロ 西憂花
音楽:西憂花
ボカロPもしくは歌ってみたの方かと思っていたら全然自分で作って歌っている方でした。一応ボカロ版もあります。
歌声がとてつもなく可愛い。
kawaii voice.
サウンド面は歌声に合ったキラキラしてポップな音が弾けつつも、低音もしっかり鳴っていて音楽として純粋につよい。
歌詞の「○○して」の部分は実際に聴くと「○○してっ♪」というニュアンスで聴こえます。
かわいい。
ライブ開催されるなら絶対行きたい。配信リリースの憂発的メラトニックをCDでリリースしてほしい。
ここまで挙げた3曲のアーティスト、アイドルの方々は2022年以降の飛躍がとても楽しみで期待をしてしまいます。
4. ニュートンダンス ナユタン星人×Chinozo
作詞・作曲:ナユタン星人 編曲・MIX:Chinozo
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12名のボカロPによる“コラボ”コンピレーションアルバム「キメラ」の1曲。
ナユタン星人さんはエイリアンエイリアンやナナヲアカリさんへの楽曲提供が有名。
チューリングラブは商業名義での提供らしいです。
Chinozoさんはボカロ曲としての記録を更新したグッバイ宣言の作曲者。
キメラ参加ボカロPは錚々たる面子なのですが、中でもこのコラボ曲がナユタン星人とChinozoの音が完全に融合して、化学反応・相乗効果、総てに於いて掛け算の値が個人的に1番大きかった。
詞曲デモをナユタンさんからいただき肉付けをしたんですけど
— ♦︎Chinozo♦︎29日19時HERO (@chinozo_) October 17, 2021
マジでやりたい放題に編曲しても、ナユタンさんの個性が強すぎて、どうしてもナユタンさんだ!って分かる曲になるんです。やばくないか?
地球人の為せる技じゃない。
歌詞もコラボを感じるフレーズで……
まじで地上から感謝の土下座してる
ニュートンダンスでミクさんと花ちゃんという声質の全く違うツインボーカルが違和感なくまとまって聴けるのは、100%ちのぞーさんの神MIXの力です
— ナユタン星人 (@NayutalieN) October 17, 2021
ぼくはその激ムズMIX沼でもがき苦しむちのぞーさんの様を見て「作詞作曲担当で、よかったぁ〜✌️」と思いながらゲームしてました
この2人のツイートがめちゃくちゃすき。
聴いたら絶対ナユタン星人の曲ってわかるナユタン星人さんの圧倒的個性と、そこに自分の音を掛け合わせるChinozoさんの編曲/MIXが秀逸で凄すぎる。
間奏のギターソロかっけぇ~~~。
5. -ize 2021 r-906
音楽:r-906
2021年上半期楽曲10選にも取り上げました。
曲名なんて読むんだと書いていたら、r-906さん本人からリプライを頂きました。
hyphenize ハイフナイズです。
ニコニコ動画は原曲で、Apple Musicのものは2021年版。
原曲はスマホで作曲されたそうです。
Aメロ、Bメロ、Cメロのベースのゴリゴリ低音と鍵盤の音がたまりません。
サビではない箇所なのに熱量がサビと同等のものを感じます。
r-906さんの創作に対する考え方とアートワークのセンスが本当に好きで。
Lunar calendar がCDになった際には気持ち的に906枚は買いたい。
2021年アルバム9選
1. DIALOGUE+1 DIALOGUE+(左上)
楽曲面の総てに於いて一切の妥協が無く、関わった総ての人間が最高の仕事をしたであろう最強の1枚。
2. 開花 空白ごっこ(中央列上)
バンドサウンドでロックな運命開花、ストロボ、ダンサブルなハウる、プレイボタンでしっとりとさせてからの、クセが強めでありながら勢い溢れる5~6曲目でバラエティに富んで変化をつけ、最後にピアノイントロから始まる天でしっかり締める隙というものが存在しないEP。
3. CONTINEW WORLD ORESAMA(右上)
前作から着実な進化と発展を遂げたORESAMAの最新アルバム。既存曲のDressup coverもあり盛り沢山。全体的にベースの音がつよい。個人的にカップリング曲だったWaiting for...と夜行ノ雨が収録されているのがアツい。アルバム曲の中ではロマネスクが特に好き。
4. ぐされ ずっと真夜中でいいのに。(中段左)
圧倒的完成度。最新のCDショップ大賞にも入選していました。繰り返す収穫と低血ボルト以外の曲全ての編曲に100回嘔吐さんが編曲として携わっています。アレンジャーとして優秀すぎる。ずとまよ楽曲の編曲者では久保田真悟(Jazzin'park)さんが特に好き。
5. in my hands r-906(中央)
三日月ステップが良い曲すぎる!!!となっていた5月頃に唐突にr-906さんからリリース告知が来た。夢遊病ダンサー、-izeの開幕2曲が本当に好きで~。数字の上で1番伸びているのはパノプティコン。
アートワークに描かれる両手はr-906さんの本アルバム収録曲の投稿サムネイルから構成され、中央の黒い長方形はスマートフォンを表している。そこから湧き上がる文字は歌詞の1部。夜と月の主張と印象が強い。赤~紫色の丸は忘れてしまいました・・・。
6. モノローグ・オフ Endorfin.(中段右)
コンセプトとストーリーの完成度が高い。黒猫のいる部屋で目覚めた人物が自分を何者であるかを取り戻していく内容。ボーカルの藍月なくるさんの表現力、作曲のsky_deltaさんのサウンドが素晴らしい。sky_deltaさんの音は本当につよい。
最近はシンセサイザーなど電子的な音のイメージが強いがゴリゴリのメタルに近いロックサウンドも作れることを知り、なんでも作れるじゃん・・・となった。個人的に同人音楽界版の堀江晶太さんのような存在だと思っている。
7. 人間劇場 ユリイ・カノン(左下)
人間は難しい。ユリイ・カノンさんの死生観だとか命、音楽に対する考え方に非常に共感します。生きる理由が無くとも、それ以上に死ぬ理由が存在する人間というのはそうそういない。
また、ユリイ・カノンさんの歌詞における言語センスや言葉選びのセンスの卓越性の高さは日本語の美しさや言葉単体の魅力に気づかされることが多いです。最新曲ではついに旧字体を使い始めていました。
8. 魔法γ 花譜(中央列下)
2020年にリリースされた2ndアルバムである魔法のRemixアルバム。新進気鋭のボカロPから実力のある有名人気ボカロPまで幅広くRemixを手掛けている。
戸惑いテレパシーには既に柊キライ、Orangestar、羽生まゐごといった名実ともに有るボカロPのRemixが存在するのですが、それに負けず劣らず、あめのむらくもPのRemixが良かった。wotakuさんRemixの花女はとんでもないことになっていて、そろそろwotakuさんの曲を聴かねばならない期への突入を感じます。花譜がボーカリストとして歌えない、歌わない曲があるとしたらデスボやグロウルが存在する曲ぐらいでは。
9. わたしのヘリテージ いよわ(右下)
音楽理論の知識は皆無に等しいのだがそれを知っている人たちの間で何かと話題になっているきゅうくらりんが収録されている。
曲名を言語的観点から考察すると「ちゅうぶらりん」に無理矢理「ばたんきゅう」と「くらくら」を押し込んだようなニュアンスになっています。あだぽしゃは何でしょう・・・。
全体を通して期待を裏切るというか予想を裏切る、狂う、違う、異なるといったの曲が多い印象で、今まで蓄積された経験や知識を狂わされ、音楽をたくさん聴いてきた人ほど違和感が新鮮さに置き換わるという凄いアルバムのように思います。
6. 運命開花 空白ごっこ
音楽:koyori
この曲も2021年上半期楽曲10選から引き続きのランクイン。
僕の運命開花 此処で間違い無いか
サビの最初のこの歌詞がフレーズとしての破壊力と頭に残る持続性が大きすぎる。
楽曲から生命や魂を感じます。
AメロBメロで着実に積み上げて、サビの入りの「僕の運命開花」というフレーズで開花、爆発させる瞬間が花火のようにも思える。
開花したあとも耳に残り続けています。
セツコさんのボーカルは初聴きのときにどちらかというとスッと頭に入ってくるボーカルでは無いように感じました。
しかし、しばらくうーん...?と聴き続けていき、ある一定のラインを超えたときに確実に脳に刻み込まれて世界が確立されるような瞬間がありました。
それがこの曲の
「僕の運命開花 此処で間違い無いか」
というフレーズだったと思います。
7. 夜光 三月のパンタシア
作詞:みあ/ホリエアツシ(ストレイテナー) 作曲:ホリエアツシ(ストレイテナー)
編曲:堀江晶太(PENGUIN RESEARCH)
ボーカルと作詞のみあさんは最近では自分で小説を書かれるようになり三月のパンタシアの曲と内容がリンクするようになっています。相乗効果で歌詞の内容の文学性や表現に幅が広がっているように感じた。
作編曲がホリエアツシさんと堀江晶太さんというWホリエという面白さもあります。
楽曲の持つサウンドが「夜光」という言葉を見事に体現しています。夜という空間と月と地上の間にある夜光という存在を音から感じました。
特に間奏の2:04からの音が個人的に1番「夜光」の音の解釈と一致していて2人の作編曲センスの高さに驚嘆です。
編曲が堀江晶太さんなだけあって、やはりベースがやたら動いている。
8. 僕たちの 神様、僕は気づいてしまった
音楽:東野へいと
神様、僕は気づいてしまったを再定義する曲、みたいなことを音楽サイトに書かれていたような気がします。
「僕」が「僕たち」になっているところが実に印象的で感情が大いに動きました。
サビの歌詞の剥き出しになった部分を突き刺して抉るかのようなフレーズがさすが東野へいとさんで、どう頑張ってもこの人の書く詩というものは模倣できないものだと思います。
救われない分、救いに行くんだ
このフレーズの衝撃が今でも抜けないし忘れられない。
サウンド面の話をすると付けいる隙のない最高の音しか鳴っていない。
東野へいとさんはデモ音源の時点で既に完成に近いものを作ってしまうそうなのですが、それを超えていく演奏をやってのけるメンバーの実力が最強すぎる。
そのサウンドに一本筋を通すかのようなどこのだれかさんのボーカルが加わり、どこまで高め合っているんだと思わざるを得ない。
東野へいとさんのコンポーザーとしての凄みについて言及する人、もっといてもおかしくないはずなんですがあんまり見かけないのは何故だ・・・。
MVは小さい子が見たら怖くて泣いちゃうと思います。
9. Lost ReoNa
音楽:毛蟹(LIVE LAB.)
歌詞が全て英語で全くもって和訳を試みていないのですが、音楽とReoNaさんのお歌だけでここまで聴き入ってしまうのは純粋に音楽として素晴らしいものだからなのでしょう。
静かな歌い方のようであっても、歌には感情しっかりとが込められていて心の奥底へと響いてくるような深みがReoNaさんのお歌にはあります。
言語が通じなくても音楽は響いて届くということを再認識する。
今年は2回ReoNaさんのコンサートに行きました。
unkwounでは凍り付いた感情が解凍され精神的蘇生を果たし、These Daysでは感情、精神、心を浄化されたようでした。
コンサート中のMCで「あなた」や「きみ」という存在、英語で言うのなら「you」という存在は、わたしにとって音楽でしたといったニュアンスの発言があり、度々歌詞中にこれらが出るたび自分にはそんな存在なんていないのだが・・・。となっていた自分にとってはこの存在は人間に限ったことではないのかと雷に打たれたかのような衝撃でした。
今年1番行って良かったと思えるライブコンサートです。
10. 瓦礫の塔 kemu
音楽:kemu
kemuさんの曲はこの曲と過去の曲で明確に区切られているように思います。
過去の曲はKEMU VOXX の曲で、瓦礫の塔はkemuの曲。
kemuとして活動を開始してKEMU VOXX の曲を作り、kemu/堀江晶太→堀江晶太/kemuとTwitterの名前が変わっていったように活動開始から今年で10年を迎え、様々なことがあってこの曲が生まれたのだと。
kemu曲特有の静かに始まって途中で音と世界が急に広がっていく瞬間が、曲という世界の天地開闢のようでその瞬間は鳥肌ものです。
KEMU VOXX の音の洪水を叩きつけてその中に放り込まれるような感覚とは違い、宇宙に放り出されて天地開闢を音楽で体感させられたかのよう。
この曲にはニコニコ動画版にしか無い演出があり、MVの最後に
Dedicated to the Past 10 Years In Memory oh Old Friend.
という英文が表示されます。
和訳は
古くからの友人を偲んで過去10年間に捧げる。
といった内容です。
瓦礫の塔を聴いて、この英文を和訳したあと1時間くらい動けなくなりました。
2021年も多くの良い曲が生まれてきてそれらに巡り会えて良かった。
来年も良い曲に巡り会えたら良いですね。
2022年から音楽ストリーミング配信サービスをSpotifyにするつもりです。Apple Musicも併用しますけど。
Spotifyの方が何かと情報量が多いらしいです。