ころ なま いし

言語化と可視化

【なんで】2020年楽曲10選【今更】

一生5月の気温でいい。

 

2020年楽曲10選です。

 

冬はこころが終わって書けなかったので。

 

 

 1. こんな命がなければ 月詠

作詞・作曲:ユリイ・カノン 編曲:月詠

 

ボーカロイドPとして知られるユリイ・カノンさんを中心に結成されたバンドの1曲目。

秋の終わりごろにMVがYouTubeに投稿されて、そういえばユリイ・カノンさんの曲あんまり聴いたことなかったなと思い聴いてみたところ、とんでもなく刺さって現状iTunesライブラリ集計で再生回数1位です。

Apple Music REPLAY 2021でも今のところ1位。

 

命をテーマにした歌詞、バンドサウンド、ボーカルのmikotoさんの歌の全てがハイレベル。

1曲目で…この次元…。

 

無様に命が叫んでいるだけだ

 

何度詠っても 何度紡いだって 描くのはいつも君だ

 

この部分のmikotoさんの感情の込め方があまりにも凄すぎて。

 

月詠みは今後、確実にくるのでよろしくお願いいたします。

 

2. 暗く黒く ずっと真夜中でいいのに。

作詞・作曲:ACAね 編曲:100回嘔吐, ZTMY

 収録『ぐされ』

 

曲の展開が凄い。

曲が進行していくたびにガラッと表情が変わっていって、それでいてその接続が自然すぎる。

イントロはボーカルとピアノだけなのにメロが変わっていくと楽器がどんどん加わって聴き飽きないどころか、さらに引き込まれていきます。

 

暗く黒く、深さの底が知れない、そんな曲。

 

3. HATENA PENGUIN RESEARCH

作詞・作曲:堀江晶太 編曲:堀江晶太PENGUIN RESEARCH

 

ボーカルの生田鷹司さんの主人公ボーカルが遺憾なく発揮されていて、自分について、生きることについて、疑うことを強く問いかけてきます。

ボーカルに楽器隊の全ての音が揃ったときの音圧と破壊力、それが全てにおいて至高。

 

曲の途中に過去の楽曲のメロディが複数盛り込まれているところがありますが、個人的にラスサビ前の「それでも」のところの近日公開第二章が重なっているところが良すぎて。

それでも闘う者達へと近日公開第二章を重ねるところ、どう考えても天才の発想。

 

4. 23時の春雷少女 鬼頭明里

作詞・作曲:田淵智也 編曲:やしきん/成田ハネダ(パスピエ)

収録『STYLE』

 

イントロはベイビーレイズJAPANの言わずと知れた名曲であるところの「夜明け Brand New Days」を彷彿とさせるイントロで始まり「⁉︎」と困惑しつつ、曲が進行していくと、この曲はベースとキーボードの音が素晴らしいと実感。

キーボード方面のアプローチが田淵智也さんのLiSAさんを筆頭とした他のアーティストへの提供曲とは違うロックサウンドの提唱であると感じます。

 

歌詞についてはストーリー展開が天才。supercell第2期(nagiさんがボーカルだった頃)の様な恋心の移ろう展開が秀逸。
supercellとは違った物語的なストーリーの組み立てと言うよりは、どちらかと言うと時間の経過による春雷に例えた少女の心情の変化の組み立てがとても理知的に感じました。

 

名前をつけよう 君が恋だった

 

証明は終わり これが恋だった

 

この着地の仕方だけでこの曲の歌詞に置いて文句のつけようがない。

 

5.花に雨を、君に歌を THE BINARY

作詞・作曲・編曲:ユリイ・カノン

収録『Jiu』

 

ユリイ・カノンさんの命や過去に対する考えに甚く共感する。

 

何度 傷を抉って 消えぬ過去を呪って
それで何かが変わる気がしたんだ

 

消えないようにと何千回だって君を綴れど
どんな言葉も どんな思いだって過去に変わって

君を想っても 痛みのない
時が来てしまうだろうか

(これはこんな命がなければの歌詞)

 

そして

 

いつだって歌を灯せばそこに僕がいる
そうだった ただそれだけで
僕は救われていたんだ

 

音楽が好きな人間からしたらこの歌詞が音楽を好きでいる理由を的確に表現しているように思います。

 

音楽というのは自分にとって、逃げや挫折、絶望に対して上から降り注ぐ光みたいなものであり、同時に心臓と血液であるので。

 

6. 思想犯 ヨルシカ

作詞・作曲・編曲:n-buna

収録『盗作』

 

Bメロからサビにかけてのベースラインの色気が凄い。

演奏の何もかもが洗練されていて無駄がないんです。

suisさんのボーカルも低音寄りで深みが増しています。

 

認められたい、愛したい
これが夢ってやつか
何もしなくても叶えよ、早く、僕を満たしてくれ

 

死にたくないが生きられない

 

どちらの歌詞も常々思うこと。

 

7. アングレイデイズ ツミキ

作詞・作曲・編曲:ツミキ

収録『SAKKAC CRAFT』

 

日本語ってこんなに難解なんだって歌詞を見ると思いますね。

 

2Aメロから加速して2Bメロに突っ込んで、更にそのまま2サビに雪崩込んでいくところが好き。

そのままの勢いを保って最後まで突っ走って行くところが上がりっぱなしで堪りませんね。

高速高音で大量の歌詞を音に乗せて叩き付ける曲ってwowakaさんを起源としたボカロ曲の醍醐味。

 

8. アンチテーゼ 夏川椎菜

作詞・作曲・編曲:すりぃ

収録『アンチテーゼ』

 

高速高音で大量の歌詞を音に乗せて叩き付けてくる曲を人間が歌うときに、声のプロである声優アーティストが歌うのってかなり最適解だと思うんですよね。

 

滑舌、歌唱力、表現力が約束されているので親和性がとても高い。

そういったことを強く感じた曲。

 

ボカロ曲の無機質さに、人間の表現力を確かな歌唱力で掛け算することができれば、ほぼ良い曲になってしまうのでは?

 

9. 畢生よ 花譜

作詞・作曲・編曲:カンザキイオリ

収録『魔法』

 

命と人間と人生について偶によくそこそこ考える時があるんですけど、カンザキイオリさんの考えも好きなんですよね。

 

見失ったものばかりで
守れなかったものばかりで
しかし 確かに胸を張って
なりたい未来がある

 

愛すべき者達を
愛すべきと気付いた
畢生よ

終わるのなら あなたの希望となる

 

 

HATENA PENGUIN RESERCH に対する回答に近いのかもしれない。

 

10. Till the End ReoNa

作詞:ハヤシケイ(LIVE LAB.) 作曲・編曲:毛蟹(LIVE LAB.)

収録『unknown』

壮大、荘厳な楽曲。

 

栄光はなくても 正常じゃなくても

きっと命は続いていく

成功はなくても 正解じゃなくても

きっと命は続いていく

Till the End

 

命と人間と人生について、きっと最後まで答えはでないと思うし、正解も分からないまま。

 

それでも分からないことを問いながら命は終わりまで続いていくのだと思います。

 

そして、続くのなら終わりまで行こうと思いました。

 

 

文章が段々少なくなって、竜頭蛇尾だと思わんといてくださいよ(小声

2020年楽曲10選、終わり!